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次の事例を読んで、問題1から問題3までについて答えなさい。
[事例]
Gさん(75歳、男性)は、妻と穏やかに暮らしていた。
ドライブが趣味で、妻が買い物に行くときは送り迎えをした。
妻の買い物がない日には、いつも近くのUコミュニティセンターで、仲間達と囲碁や将棋を
していた。
そんなGさんが、半年前から Uコミュニティセンターに行かない日が多くなり、家の中をうろ
うろしたり、妻に買い物に行く時間を何度も確認し、車の鍵かぎを探し回ることが多くなった。
2か月ほど前、買い物の後で家に帰る道が分からなくなり、同じ道を行ったり来たりしている
ので、妻が、「次の路地に入ってください」と言うと、「分かっとる」と大声をだした。
家に到着すると「今年は免許更新の年だ」と言った。
心配した妻が、かかりつけのH医師にGさんの診察を依頼した。
アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断され、その後、要介護1
と認定された。
現在、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用し、妻は訪問介護員(ホームヘルパー)がい
る間に買い物に出かけている。
妻は、Gさんのことが心配でなかなか自宅を空けることができない。
妻が自宅から気軽に相談できる機関として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1
高齢者生活福祉センター
2
地域活動支援センター
3
市町村保健センター
4
認知症コールセンター
5
認知症介護研究・研修センター
妻は交通事故を心配して、1日も早く車の運転をやめさせたいと考えている。
現在のGさんの状況について、訪問介護員(ホームヘルパー)の妻に対する助言として、最も適
切なものを1つ選びなさい。
1
車の鍵を隠すことを勧める。
2
Gさんに断りなく車を処分することを勧める。
3
「免許更新期間は過ぎましたよ」とGさんに言うように勧める。
4
近くの警察署に相談することを勧める。
5
「あなたの運転は怖いから乗りません」とGさんに言うように勧める。
妻はGさんと、自宅でできるだけ長く生活したいと考えている。
また、自分が旅行などで一定期間家を空けることができるのかと心配している。
妻の心配に対応する介護保険サービスとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1
短期入所療養介護
2
通所リハビリテーション
3
通所介護(デイサービス)
4
認知症対応型通所介護
5
訪問看護
次の事例を読んで、問題4から問題6までについて答えなさい。
[事例]
Jさん(80歳、女性)は3年前にレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)と診断され、
要介護3と認定された。
次第に徘徊することが多くなって、夫(88歳)が介護することは難しくなり、現在は認知症対
応型共同生活介護(グループホーム)を利用している。
Jさんは、「先生が怖い顔をしてあっちから歩いてくる」など実際にはないことを口にしていた。
Jさんはグループホームから出て行き、Vコンビニエントストアで発見されたことが1回ある。
家族の了承を得て、GPS追跡機をJさんの身につけてもらうことにした。
また、地域のネットワークを利用して、Jさんが発見されたVコンビニエントストアの店員、地域
の民生委員、自治会、老人クラブなどに呼びかけ、一人で歩いているJさんを見かけたときは、
グループホームに連絡を入れてもらうことにした。
一方で、介護福祉職は、Jさんが外出したいときには、付き添って外出していた。
Jさんに見られる症状として、正しいものを1つ選びなさい。
1
感情失禁
2
奇異行動
3
無動
4
無言
5
幻視
地域の住民から、「Jさんに似た人をW橋のそばで見かけました」と連絡が入った。
W橋はVコンビニエントストアから2kmほど離れている。
JさんのGPS追跡機が居室から見つかったが、Jさんの姿はグループホーム内に見あたらなか
った。
この時点で、介護福祉職がとるべき対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1
グループホームで帰ってくるのを待つ。
2
休暇中の職員全員に出勤してもらう。
3
地域のネットワークに協力を依頼する。
4
Jさん宅に探しにいく。
5
VコンビニエントストアでJさんが来るのを待つ。
JさんはW橋近くで無事に発見された。
グループホームの職員は今後のJさんへの対応について話し合いを行った。
介護福祉職のJさんへの対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1
Jさんの居室に鍵をかけ、居室の中で過ごしてもらう。
2
無断外出がたくさんの人に迷惑がかかることを伝え、反省を促す。
3
Jさんの一日の生活リズムを再確認する。
4
グループホームの利用をやめるように勧める。
5
今後出かけるときは、職員に声をかけるように伝える。
次の事例を読んで、問題7から問題9までについて答えなさい。
[事例]
Kさん(46歳、男性)は、1年前、事故が原因で全盲となった。
失明当時は、自宅にひきこもってしまい、妻と離婚し、仕事も辞めてしまった。
その後、なんとか元の自分の生活を取り戻したいと思って、総合リハビリテーションセンター
を利用し始めたが、初めは、受傷による心理的な影響が大きく、積極的に訓練に参加するこ
とができなかった。
センターの介護福祉職のKさんへの対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1
他の視聴覚障害者も頑張っていることを伝える。
2
1日でも早く一人で歩くことができるように励ます。
3
センター内の視覚障害者の集いへの参加を勧める。
4
障害者スポーツの参加を勧める。
5
経済的な支援やサービスに関する制度について説明する。
Kさんとのコミュニケーションを図るためのセンターの介護福祉職の対応として、最も適切な
ものを1つ選びなさい。
1
話したり、手で触れたりしてコミュニケーションを図る。
2
読話を用いてコミュニケーションを図る。
3
点字を用いてコミュニケーションを図る。
4
Kさんの話をうなずきながら聞く。
5
「あれ」、「これ」という指示代名詞を用いてコミュニケーションを図る。
センターの介護福祉職のアドバイスなどもあり、Kさんは徐々に歩行訓練、日常生活活動訓練、
点字訓練、音声ソフトを導入したパソコンの訓練等を行うことができるようになった。
また、Kさんは、比較的早く、盲導犬と生活する訓練を受け、現在、盲導犬と一緒に自宅で生活
することが可能になった。
Kさんがいつも相談に行っている地域活動支援センターの職員から盲導犬とその利用者への
接し方について一般の人に話して欲しいと依頼された。
Kさんが話す内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1
盲導犬がそばにいれば困ることはないので、視覚障害者に話しかけないで欲しい。
2
仕事中の盲導犬に声をかけて励まして欲しい。
3
仕事中の盲導犬に水や食べ物を与えて欲しい。
4
盲導犬が通路をふさぐなどの困った行動をしていても、黙って見ていてほしい。
5
盲導犬がハーネス(harness)をつけているときは、仕事中なので見守ってほしい。
次の事例を読んで、問題10から問題12までについて答えなさい。
[事例]
Lさん(45歳、男性)は30歳の頃ころ、統合失調症(schizophrenia)と診断された。
両親と弟がいるが、関係が悪く、現在は両親の家の近くにアパートの一室を借りて住んでいる。
精神状態が悪くなると、誰だれかが襲ってくると思い込み、部屋から一歩も出ることができな
くなる。
その結果、部屋のゴミがいっぱいで、Lさんが寝る場所以外はゴミで埋められていた。
心配した母親は相談支援専門員に状況を話した。
相談支援専門員が、Lさんに障害支援区分の認定を受けてもらったところ、区分3と判定された。
A訪問介護員が派遣されることになった。
LさんはA訪問介護員が部屋に入ることは受け入れたが、家事の支援は受け入れなかった。
A訪問介護員は粘り強くLさんの話を聞き、「Lさんのいる場所と私がいる場所くらいは作りた
い」と伝えた。
その結果、Lさんと一緒にゴミを少し片づけることができた。
A訪問介護員は、Lさんの定期的な通院にも付き添うことができるようになった。
Lさんは服薬もしっかりとするようになってきた。
精神状態が悪くなったときのLさんの症状として、正しいものを1つ選びなさい。
1
幻覚
2
妄想
3
せん妄(delirium)
4
思考途絶
5
感情鈍麻
Lさんは移動のときに見守りが必要である。
Lさんの定期的な通院に付き添うことが可能となるサービスとして、最も適切なものを1つ選
びなさい。
1
居宅介護
2
同行援護
3
生活介護
4
自立訓練
5
療養介護
LさんとA訪問介護員との信頼関係ができ、部屋の中もきれいに片づいた。
Lさんはこの後の生活についての漠然とした不安をA訪問介護員に相談するようになった。
Lさんを交えた支援会議の前に、担当の相談支援専門員とサービス提供責任者、A訪問介護員
が会議を開いた。
A訪問介護員が提案する内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1
両親と話し合い、一緒に住むこと
2
仕事を見つけるために、公共職業安定所(ハローワーク)に行くこと
3
地域活動支援センターの利用
4
共同生活援助(グループホーム)の利用
5
継続的な服薬管理のための短期間の入院
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