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次の事例を読んで、問題1から問題3までについて答えなさい。
[事例]
Jさん(36歳、男性)は、6歳の時、大学病院で精神(発達)遅滞の判定を受け、療育手帳(重度)
が交付された。両親はJさんに必要以上の世話をし、衣服の着脱も介助していた。
しかし、両親が高齢になり家庭でJさんの介護が困難になったため、一週間前にJさんは障害
者支援施設に入所した。
言葉によるコミュニケーションは簡単な単語の理解ができる程度であり、生活全般に指示や
見守りが必要である。
たばこの吸殻を食べてしまう行為がみられ、吸殻を探して施設の近所まで出歩くなどの行動
もみられた。
対人関係をうまく築けないようで、なれない人たちの中に入ると、上肢を噛むなどの自傷行
為が現れることも分かってきた。
入所当日、Jさんが初めて衣服を着替える時に、介護職が行う支援として、最も適切なものを1つ
選びなさい。
1
Jさんが自分でできるまで待つ。
2
衣服の前後・表裏に印をつける。
3
Jさんの着る順番に衣服を並べておく。
4
Jさんが着てから、間違いを訂正する。
5
Jさんが着られなくなると、そのたびに支援をする。
日中にJさんが利用しているサービスとして、正しいものを1つ選びなさい。
1
同行援護
2
生活介護
3
療養介護
4
居宅介護
5
短期入所
Jさんは、日中は空き缶つぶしなどの軽作業をしている。
介護職が時間ごとに次の行動を支援すると、大きな混乱もなくできるようになり、施設での生
活リズムが少しずつ身についてきた。
そこで、介護職はJさんが他者と円滑な関係を作れるような支援を提案した。
この提案した内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1
出歩かないように、活動範囲は居室に限定する。
2
少人数のレクリエーションを行う。
3
多くの入所者と共同作業を行う。
4
自傷行為がみられた場合、向精神薬の服用を検討する。
5
複雑な作業課題を日中活動として行う。
次の事例を読んで、問題4から問題6までについて答えなさい。
[事例]
Kさん(65歳)は、夫(70歳)と二人暮らしをしていた。
Kさんは骨粗鬆症(osteoporosis)と診断を受けていたが、最近、約束していたことを忘れるな
どの記憶力の低下や人格の変化がみられるようになり、前頭側頭型認知症(Front Temporal
Dementia)と診断され、要介護認定で要介護3となった。
夫は体調を崩して、近所の病院に入院することになった。
夫が介護支援専門員(ケアマネージャー)に相談して、Kさんは、夫の入院する病院に併設され
ている施設に入所した。
この施設は、看護、医学的管理の下に介護や機能訓練などを実施している。
Kさんは施設入所後、介護職の問いかけに返事をしなかったり、急に服を脱ぎ出すなどの行動
を繰り返した。日常生活では、すべての動作に見守りと声かけが必要な状態であった。
Kさんが入所した施設として、次の中から正しいものを1つ選びなさい。
1
小規模多機能型居宅介護
2
介護老人福祉施設
3
認知症対応型共同生活介護
4
介護老人保健施設
5
救護施設
Kさんが自室で急に服を脱ぎだしたときの介護職の対応として、次の記述の中から最も適切な
ものを1つ選びなさい。
1
服を脱いでいる行動を止める。
2
服を脱がないように説得する。
3
服を脱ぐのは、恥ずかしいことだと伝える。
4
落ち着くまで見守る。
5
服を脱いでいる行動を無視する。
夫は体調が回復して退院した。その2日後、夫は施設を訪ねた。
夫とKさんが廊下を歩いていると、Kさんは急にバランスを崩し、尻もちをついて転倒した。
その時、手はつかなかった。
Kさんの状況から、最も骨折(fracture)しやすい部位として、適切なものを1つ選びなさい。
1
橈骨
2
鎖骨
3
上腕骨
4
脊椎
5
肩甲骨
次の事例を読んで、問題7から問題9までについて答えなさい。
[事例]
Lさん(80歳)は、妻(75歳)と二人暮らしである。
半年前に脳梗塞(cerebral infarction)を起こし、左片麻痺が残った。
時間をかければ、着脱や洗面など、身の回りのことができる。
現在、要介護1で、週1回訪問介護(ホームヘルプサービス)を受けている。
妻は、70歳ころから軽い心不全(heart failure)がくり返し起きるため、屋内での生活が中心と
なっている。
Lさんは、自分でできることは自分でやりたいと思っているが、妻は夫の世話は自分の役割と
思って、Lさんが自分でできることでも世話をしてしまう。
Lさんはお風呂が好きで、脳梗塞(cerebral infarction)を起こす前は、毎日湯船につかっていた。
しかし、自宅の浴槽の縁が浴室の床から遠く、妻の介助では、湯船につかることができないた
めに、退院後はシャワーを使用していた。
Lさんは「在宅生活を続けながら、週1回でも湯船につかりたい」と訪問介護員(ホームヘルパー)
に話している。
Lさんが起き上がって自分で上着を着ようとしていると、妻が介助して着せた。
それを見た訪問介護員(ホームヘルパー)の妻への対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1
「Lさんはできますよ、次から本人に任せてみましょう」
2
「次からは、私がやりましょう」
3
「Lさんに楽をさせないようにしましょう」
4
「これからも服を着せてあげましょう」
5
「まず、ご自分のことを心配しましょう」
妻は、訪問介護員(ホームヘルパー)に「おとといの朝、夫が咳をしていたので病院に行き診察
を受けましたが、医師から、熱もないし検査結果も心配はないと言われました。
念のためベッドに寝かせていますが、自分で寝返りはしています」と話した。
臥床を続けた場合に、最初に現れると予測される身体の状態として、最も適切なものを1つ選び
なさい。
1
嚥下障害
2
寝たきり状態
3
筋力低下
4
心不全(heart failure)
5
褥瘡
Lさんの「在宅生活を続けながら、週1回でも湯船につかりたい」という希望をかなえるための
介護保険のサービスとして、次の中から最も適切なものを1つ選びなさい。
1
訪問リハビリテーション
2
居宅療養管理指導
3
訪問看護
4
特定施設入居者生活介護
5
通所介護
次の事例を読んで、問題10から問題12までについて答えなさい。
[事例]
M君(8歳.男性)はデュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchene muscular dystrophy)と診断され、
地元の小学校に通学している。
保育所時代の友達も多く、学校生活でも様々な手助けをしてくれている。
母親は働いていて、小学校の授業が終わる時間にM君を迎えにいくことができない。
そこで、放課後等デイサービスを利用しているが、母親は友人から、「学童保育には年齢制限
があったけど、M君の利用している放課後等デイサービスは大丈夫なの」と言われた。
母親はサービスを利用する際に説明を受けた気もするが、記憶が確かではなく心配になって
きた。
最近、M君は歩行が不安定になってきており、母親は、M君が車いすを使用する時期になって
きたのではないかと感じている。
身体的な機能を考えると、できるだけ歩かせたいと思う一方、歩行を重視すれば、行動範囲が
狭くなり、M君の世界を広げることができなくなるかもしれないと考えている。
筋力低下がADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)に深刻な影響を及ぼし始めてい
る現状を、M君のガイドヘルパーをしているY介護職に、母親はときどき相談している。
母親はY介護職に「息子の利用している放課後等デイサービスは、通常はいつまで利用できる
のか」尋ねた。Y介護職の回答として、正しいものを1つ選びなさい。
1
小学校3年生まで
2
小学校卒業まで
3
中学校卒業まで
4
高等学校卒業まで
5
大学卒業まで
M君のようなデュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchene muscular dystrophy)の人が、車いすを
使用するようになっても最後まで自立できるADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)と
して、正しいものを1つ選びなさい。
1
食事動作
2
入浴動作
3
排泄動作
4
更衣動作
5
移乗動作
M君はやがて歩けなくなることが予想される。
Y介護職は母親から「筋力をできるだけ保ちながら、今の活動範囲を維持するためには、今後ど
うしたらよいのでしょうか」と助言を求められた。
Y介護職の提案として、もっとも適切なものを1つ選びなさい。
1
自走式普通型車いすと電動普通型車いす2台の使い分け
2
自走式普通車いすの利用
3
手押し型車いすの利用
4
電動普通車いすの利用
5
歩行の継続
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