介護福祉士　第22回　医学一般　解説



[問題１]　解答５

１ 視床下部は間脳に位置し、自律機能を調整する働きをする。
２ 延髄は脳幹の一部であり、循環や呼吸などを制御する機能がある。
３ 内分泌器官である下垂体は、ホルモンを分泌する機能がある。
４ 脛骨神経は、足先や足底などの足部の知覚をつかさどる機能がある。
５ 正しい。
自律神経は、心拍数や血圧を制御する機能がある。



[問題２]　解答３

１ 冠動脈硬化の４大危険因子には、高血圧・喫煙・糖尿病・脂質異常症がある。
２ 冠動脈硬化の４大危険因子には、喫煙も含まれている。
３ 誤り。
飲酒は冠動脈硬化の４大危険因子に含まれない。
４ 冠動脈硬化の４大危険因子には、糖尿病も含まれている。
５ 冠動脈硬化の４大危険因子には、脂質異常症も含まれている。



[問題３]　解答４

１ 胃潰瘍による痛みは摂食時には軽減されるが、空腹時や食後などの様々な時間にみられる。
２ 胃潰瘍の場合には、通常、墨（黒）色のタール便がみられる。
３ カンピロバクターを要因としているのは、食中毒である。
胃潰瘍は、ストレスや胃酸、ペプシン、ヘリコバクター・ピロリなどが一因と考えられている。
４ 正しい。
５ 胃潰瘍の治療には薬物療法もあり、手術療法が優先されるわけではない。



[問題４]　解答１

１ 正しい。
肺結核の場合、微熱が続く症状があり、高熱がみられるのはまれである。
２ 肺結核の症状のひとつである。
３ 肺結核の症状のひとつである。
４ 肺結核の症状のひとつである。
５ 肺結核の症状のひとつである。



[問題５]　解答１

１ 正しい。
腹圧性尿失禁は咳やくしゃみなどによって腹圧をかけることで生じる尿失禁であり、出産後の女性に多くみられる。
２ 抗うつ薬などの薬剤の副作用として、排尿障害がみられる。
３ 男性の排尿障害の原因として、前立腺肥大症などの尿路の通過障害や神経因性膀胱などがある。
４ 膀胱炎では悪寒戦慄はみられない。
悪寒戦慄の症状が認められる疾患には、急性腎盂炎がある。
５ 前立腺がんの場合、症状の進行に伴って排尿障害が現れる。



[問題６]　解答２

１ 甲状腺機能低下症の特徴的な症状として、発汗の低下がある。
２ 正しい。
甲状腺機能低下症の症状として、活気がなくなることや疲労感、脱力感などがある。
３ 甲状腺機能低下症の症状として、動悸はあまりみらない。
４ 甲状腺機能低下症の特徴的な症状として、嗜眠がある。
５ 甲状腺機能低下症の特徴的な症状として、体重の増加がある。



[問題７]　解答２

１ ＭＲＳＡの保菌者の居室では、履物を交換する必要はない。
２ 正しい。
ノロウイルス感染症患者の嘔吐物は、適度に薄めた塩素系消毒剤で消毒する。
この際、感染箇所の拡大を防ぐため、嘔吐物の上にペーパータオルを被せてから消毒を行う必要がある。
３ 非結核性（非定型）抗酸菌感染症の場合、人から人へ感染する危険がほとんどないため、陰圧制御を行う必要はない。
４ 高機能マスクは、通常、医療従事者などが感染者と濃厚な接触を図ることが避けられない場合に、感染予防を図るために着用するものである。
５ 角化型（ノルウェー）疥癬患者に対しては、個室管理が必要である。



[問題８]　解答５

１ 突然発症するのは、突発性難聴の特徴である。
２ 老人性難聴は通常両側性であり、両耳の聴力低下が同程度である。
３ 老人性難聴の場合、音（言葉）の聞き取り能力も低下するため、音量を上げても聞き取りにくい特徴がある。
４ 老人性難聴は、聴力低下が高音域から発生するものであり、低音域に比べて高音域が特に聞き取りにくい特徴がある。
５ 正しい。
老人性難聴は、生理的な加齢変化の１つと考えられ、現在では有効な治療薬がない。



[問題９]　解答５

１ 正しい。
２ 正しい。
３ 正しい。
４ 正しい。
５ 高齢者にみられる血管の特徴として弾性繊維の増加はみられず、弾性繊維の減少がみられる。



[問題１０]　解答４

１ 廃用症候群の１つとして静脈血栓症がある。
２ 廃用症候群の１つとして骨粗鬆症がある。
３ 廃用症候群の１つとして起立性低血圧がある。
４ 外反母趾は、廃用症候群に含まれない。
５ 廃用症候群の１つとして褥瘡がある。



[問題１１]　解答１

１ 正しい。
全人口は２００４年をピークに減少傾向を示しており、今後４０年間も減少し続けると推計されている。
２ １４歳以下の年少人口は、１９８０年代から概ね減少傾向を示しており、今後２０年以内に増加に転じることはなく、一貫して減少傾向を示すものと推計されている。
３ １５〜６４歳の生産年齢人口は、今後、減少傾向を示すものと推計されている。
４ ６５歳以上の老年人口は、２０１０年においても全人口の２０％を超え、今後も増え続ける傾向にある。
５ ６５歳以上の老年人口が全人口に占める割合は、現在から２０５５年までは一貫して増加傾向を示すと推計されている。



[問１２]　解答４

１ 「難病対策要綱」は、スモンの発生を契機に１９７２年に策定されたものである。
２ がんは、「難病対策要綱」によって実施される対策の対象外である。
３ 特定疾患治療研究事業対象疾患においては、治療費の自己負担分の一部を国と都道府県が公費負担するものである。
なお、低所得者対策として自己負担限度額が設けられており、生計中心者の市町村民税が非課税の場合には、自己負担分の全額が公費負担となる。
４ 正しい。
保健所の事業に関して、地域保健法第６条に規定されており、その中で「治療方法が確立していない疾病その他の特殊の疾病により長期に療養を必要とする者の保健に関する事項」と難病対策が位置づけられている。
５ 難病相談・支援センターは、難病患者などの電話相談や面接相談、難病患者同士の交流促進、難病患者の就労支援などの業務があり、各都道府県に整備されている。