介護福祉士 第22回 老人・障害者の心理 解説
[問題1] 解答1
1 | 正しい。 |
2 | ワトソンは「学習優位説(経験説)」を唱えた。 なお、「成熟優位説」を唱えたのはゲゼルである。 |
3 | シュテルンは「輻輳説」を唱えた。 なお、「学習優位説」を唱えたのはワトソンである。 |
4 | ピアジェは、発達段階を年齢の低い方から感覚運動段階、前操作的段階、具体的操作段階、形式的操作段階に区分した「思考発達段階説」を唱えた。 なお、「輻輳説」を唱えたのはシュテルンである。 |
5 | ゲゼルは「成熟優位説」を唱えた。 なお、「相互作用説(環境閾値説)」を唱えたのはジェンセンである。 |
[問題2] 解答2
1 | 自我同一性の確立は青年期の課題である。 |
2 | 正しい。 他に子供の独立、親族や友人との死別などがある。 |
3 | 経験や体験に基づく結晶性知能は老化の影響が少なく比較的維持されるが、流動性知能は老化の影響を受け低下する傾向にある。 |
4 | 半永久的に保持される記憶は、長期記憶である。 |
5 | 老いを自覚することによって、交流の機会が減る傾向にある。 |
[問題3] 解答5
1 | うつ病の身体症状として睡眠障害や食欲の低下などがみられる。 そのため、身体症状とうつ病の関連性は高い。 |
2 | 高齢期のうつ症状は自殺につながる危険性が高く、現在の我が国における自殺の原因の約20%を占めている。 |
3 | 意欲を高めるように周囲が励ますことは、精神的な負担や圧迫を与える不適切な対応である。 |
4 | 症状の回復後すぐに仕事や家事への復帰を促すことは、症状の再発につながる危険がある。 心身状態や生活習慣などに合わせて、徐々に復帰できるように支援することが大切。 |
5 | 正しい。 高齢期のうつ病は疲労感を感じやすいため、その者のペースに合わせて疲れたら休息を促して様子を見るなどの対応を図ることは、適切な対応である。 |
[問題4] 解答5
1 | 新しい便利なものを活用するよりも、慣れ親しんだものを活用する方が心理的な安定を図る効果がある。 |
2 | 居室の変更を頻繁に行うのではなく、住み慣れた居室で過ごすことが心理的な安定を図りやすい。 |
3 | 栄養摂取も大切であるが、雰囲気づくりにも配慮する必要があり、どちらかを優先するものではない。 |
4 | 照明をできるだけ明るくすることで眩しさを感じ、不安や混乱を生じる危険がある。 そのため、照明は200ルクス程度の適切な明るさに調節し、光源が直接目に入らないように配慮する必要がある。 |
5 | 正しい。 自室やトイレなどに表示や目印を活用することは、移動の際に迷って混乱することの軽減につながり、心理的な安定を図る効果がある。 |
[問題5] 解答3
1 | 手足を失った人の大部分が幻肢を感じるとされている。 |
2 | 幻肢は幻肢痛の症状を伴う特徴がある。 |
3 | 正しい。 手足を失った事実を否認するなど、障害の受容ができていない時期には治療の受け入れが困難な場合がある。 |
4 | 手足が失われた後に生じる幻肢の症状消失までの期間は個人差があるため、数週間で消失するとは限らない。 |
5 | ないはずの手足の存在を訴えるのは、幻肢によるものである。 |
[問題6] 解答4
1 | 離脱症状は、血中アルコール濃度の低下に伴って吐き気、発汗、けいれん発作などの症状が現れるものであり、飲酒することで症状が抑えられるため飲酒を繰り返し、アルコール依存症の重症化が進むという支障を生じる。 離脱症状はアルコール依存症の程度によって異なるものであり、短時間で消失するものではない。 |
2 | 一般的に依存を認めない傾向にある。 |
3 | 自分で飲酒量をコントロールするのではなく、断酒やアルコール依存症の治療に向けて取り組むなどの対応を図る。 |
4 | 正しい。 改善に向けて断酒会などのセルフヘルプグループへの参加は効果的である。 |
5 | 飲酒時やその後の記憶が一時的になくなることや喪失する場合がある。 |
[問題7] 解答3
1 | 未完成の文章を完成させる検査は、パーソナリティ検査の1つである文章完成テスト(SCT)である。 YG性格検査は、12の性格因子を調べるために120の質問からなる質問紙で行われる検査である。 |
2 | コース立方体組み合わせテストは、赤・白・青・黄・赤と白・青と黄に塗りわけられた立方体を並べる作業式の知能検査である。 |
3 | 正しい。 パウムテストは、実のある木の絵の描画によってその者の心理を考察する投影法によるパーソナリティ検査である。 |
4 | 改訂長谷川式簡易知能評価スケールは、面接質問方式による認知症のスクリーニングテストであり、描画課題は含まない。 |
5 | インクのしみを見せて反応を見る検査は、ロールシャッハテストである。 PFスタディは、絵画を用いて欲求や不満などを測定する投影法によるパーソナリティ検査である。 |
[問題8] 解答4
1 | 箱庭療法は心理療法の1つであり、心理相談や学校教育などで活用されている。 |
2 | 援助者は作業中に助言などの介入はせず、静かに見守る姿勢をとる。 |
3 | 子供から高齢者までの幅広い層に活用できるものである。 |
4 | 正しい。 箱庭を作る際に砂などを触ることによって、自我の退行が起きる。 |
5 | 自由に箱庭を作ることで現在の素直な気持ちを表現できるため、ストレスや不安の解消につながる。 |