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[ 事例 ]
Kさん(78歳、女性)は、アルツハイマー型認知症(dementiaofhteAlzheimer'stype)(認知症高齢者
の日常生活自立度ランクUa)と診断されていた。
夫が亡くなった後、隣町で理容店を営む息子夫婦と同居するようになった。
3ヶ月たった頃から夕方になると「夫が帰って来ない」と玄関先に座るようになり、夜中に夫を探
して家中歩き回るようになった。
診察の結果、認知症(dementia)の進行(認知症高齢者の日常生活自立度ランクVb)が認められた。
Kさんが夜間に徘徊するため息子の妻は不眠が続き体調を崩してしまった。
現在、Kさんは自宅に近いグループホームに入所している。
夕方になると「夫が帰ってくるので、家に帰ります」と言って足早に外に出ようとするKさんに介護
職がかける言葉として、最も適切なものを一つ選びなさい。
1
「暗くなるので外は危ないですよ」
2
「家に帰りたいのですね」
3
「ここがKさんの家ですよ」
4
「明日息子さんに来てもらいましょう」
5
「もうすぐ夕食の時間ですよ」
息子夫婦は週一回面会に来るようになったが、Kさんの病状が進行していくことを心配している。
息子夫婦に対する介護職の働きかけとして、最も適切でないものを一つ選びなさい。
1
過去1週間のKさんの生活の状態を報告した
2
面会時にKさんと一緒に近所を散歩することを勧めた
3
今後予測されるKさんの状態を説明した
4
他の利用者を考慮して月1回の面会にしてほしいと頼んだ
5
病状のことで問題があれば医療職と連携して対応することを伝えた
認知症高齢者の日常生活自立度ランクWまで認知症が進行したときに予測されるKさんの状態と
して、最も適切なものを一つ選びなさい。
1
息子夫婦の商売を心配するようになる
2
自室の掃除など身の回りのことをするようになる
3
食事のたびに代金の事を心配するようになる
4
夫のことを言わなくなる
5
妄想による問題行動が継続する
[ 事例 ]
Lさん(24歳、男性)は、小さい頃からスポーツ好きだった。
特に球技が得意で、学生時代はサッカー選手だった。
2年前に大学を卒業後、就職して2カ月後に交通事故で胸髄損傷(thoracicspinalcordinjury)を負い、
両下肢が不全麻痺の状態になった。尿意はなかったが自己導尿が可能となっていた。
障害手帳を取得したものの、家に引きこもって家族の介護を受けていた。
1年前よりようやく生活介護事業所に通所できるようになった。
通所当初から障害を受容できず、何事にも消極的で、他の利用者や職員とほとんどコミュニケー
ションをとらなかった。生活面も車いすへの移乗や移動は職員任せであった。
時折、外を見ながら、涙ぐんでいるときがあった。
ある日、送迎時の車の中で、Lさんは職員に「なぜこんなことになったのか、僕には仕事も、スポー
ツも、結婚も、もうない」とぽつりと言った。
送迎に付き添う介護職が、Lさんにかける言葉として、最も適切なものを一つ選びなさい。
1
「頑張ればきっとよくなりますよ」
2
「リハビリをして仕事に復帰しましょう」
3
「サッカーの試合を観戦しに行きませんか」
4
「今の思いをゆっくり話してみませんか」
5
「学生時代の友人に会ってみませんか」
送迎に付き添う介護職が、Lさんにかける言葉として、最も適切なものを一つ選びなさい。
職員はLさんがサッカー選手だった事を知り、週末に地域にある障害者スポーツセンターに行くこと
を勧めた。
それが良いきっかけとなったのか、その後、Lさんは車いすバスケットボールを始めることを考えるよ
うになった。
Lさんが障害者スポーツに参加するための支援として、適切な物を一つ選びなさい。
1
移動支援
2
行動支援
3
重度障害者等包括支援
4
居宅介護
5
コミュニケーション支援
Lさんは、車いすバスケットボールをすることにより、様々な活動に積極的に参加するようになった。
半年後週2回の自立訓練(機能訓練)を始めて、現在では右足で体重が支えられるまでになった。
そこでLさんは、両上肢を利用して車いすへの移乗が可能であったが、自分の足で車いすへの移乗
ができることを希望し訓練を始めた。
この時点で、Lさんがベッドから車いすに自力で移乗する際に介助をするときの留意点として、適切
なものを一つ選びなさい。
1
左側に車いすを置く
2
右足を前に出す
3
上体を垂直にする
4
勢いをつけて立ち上がる
5
右足の膝折れに注意する
[ 事例 ]
Mさん(55歳、男性、要介護5)は、妻(54歳)と娘(25歳、会社勤務)の三人暮らしである。
52歳のときに、筋萎縮性側索硬化症(amyotrophiclateralsclerosis:ALS)を発症した。
54歳でほぼ全介助となった。現在、食事はミキサー食である。
風呂好きであったが、発症後は妻が清拭と部分浴をしている。
リフトを使用してリクライニング式車いすへ移乗し、午前と午後に1時間程度座っている。
右手の親指のみ、少し動かすことができる状態である。
最近のMさんは球麻痺症状が強くなり、呼吸もしづらくなってきている。
医師から「今後1か月以内には、胃瘻の造設と人口呼吸器装着が必要になるだろう」と説明を受
けている。主となる介護者は妻であるが、娘は夕方から就寝まで手伝っている。
娘は半年後に結婚を控えている。Mさんは結婚式に出席して、娘を祝福したいと思っている。
現在、Mさんに現れている症状として、正しいものを一つ選びなさい。
1
認知障害
2
感覚障害
3
嚥下障害
4
膀胱直腸障害
5
眼球運動障害
自宅でMさんの入浴介護を行うために簡易浴槽が必要になった。
利用できるサービスとして、正しいものを一つ選びなさい。
1
特定福祉用具販売
2
生活支援事業
3
日常生活用具給付等事業
4
福祉用具貸与
5
難病患者等居宅生活支援事業
娘の結婚式を2週間後に控え、娘を祝福したいというMさんの願いをかなえるために、Mさん、妻、
介護支援専門員、医師、看護師、作業療法士及び訪問介護員によるカンファレンスが開かれた。
訪問介護員の役割として、最も適切なものを一つ選びなさい。
1
医療職と連携し、体調管理をする
2
痰の吸引方法を指導する
3
結婚式場の環境を一緒に下見する
4
意思伝達装置のスイッチを工夫する
5
人工呼吸器の事故が発生したときの対応方法を指導する
[ 事例 ]
Nさん(75歳、女性)は一人暮らしで、公営住宅の3階に住んでいる。
公営住宅にはエレベーターはない。
10年前より高血圧の内服治療を受けている。軽度の知的障害があるが、通常の生活を送っている。
近所に住んでいる甥は週に1回程度Nさん宅を訪問し、金銭管理面の世話をしている。
1か月くらい前から、いつものように動くと息切れがする、疲れやすい、足がむくんでだるい、お腹
が張るなどの症状がNさんに出現した。
主治医から「心不全(heartfailure)を起こしているから安静にするように」と告げられた。
入院治療を勧められたが拒否し、自宅での生活を続けることになった。
甥はNさんのことを心配し、介護保険制度を利用することを提案した。
Nさんは、訪問介護サービス〔週3回(昼のみ)〕、訪問看護サービス〔週1回〕を利用することになった。
訪問介護員がNさんの状態について訪問介護員がNさんの状態について訪問看護師に報告する内
容として、最も優先すべきものを一つ選びなさい。
1
口臭の有無
2
体重の変化
3
便の回数
4
睡眠時間
5
家事動作
訪問介護サービス開始後1か月経過した。
Nさんの症状は軽減し、医師から「少しずつ身体を動かしていくようにしましょう」と言われた。
訪問介護員が行う日常生活の支援として、最も適切なものを一つ選びなさい。
1
1回の食事摂取量を増やすよう促す
2
買い物に出かけるよう促す
3
食事を一緒につくるよう促す
4
布団を上げて掃除をするよう促す
5
長時間の入浴を促す
さらに2週間が経過して、Nさんの生活は病気になる前の状態に近くなり、訪問看護サービスは終了
となった。一方、仕事の都合でNさんの甥は遠方に引っ越した。
今後、Nさんが自立した生活をしていくための訪問介護員の対応として、最も適切なものを一つ選
びなさい。
1
訪問介護サービスを終了する
2
金銭の管理を甥から引き継ぐ
3
甥を一人で訪問するよう勧める
4
1階への転居について相談するよう勧める
5
食事の味付けを濃くするよう勧める
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