問題 1.
家族介護者への支援に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに
×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
家族が長期間介護を続けている場合は、虐待は起こらないと判断する。 |
B |
家族介護者に対しては、専門的知識・技術をもって、介護に関する指導を行う。 |
C |
福祉用具については、入手や利用の方法に関する情報を分かりやすく提供する。 |
D |
利用者に関する記録は、事実を分かりやすく的確に伝えられるように記述する。 |
A B C D
問題 2.
高齢者の寝たきり予防等に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないもの
に×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
臥床状態から上半身を起こす場合には、速やかにギャッジベッドの上部を高くする。
|
B |
昼間は、寝衣から普段着に着替えて生活リズムをつけるよう工夫する。
|
C |
寝たきり状態が続くと関節の拘縮につながるので、積極的に手足を動かす。
|
D |
「ベッド」「ポータブルトイレ」「いす(車いすを含む)」を利用者の状況に合わせて使用し、寝たきりにならないようにする。
|
A B C D
問題 3.
肢体不自由者の介護に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに
×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
関節リウマチがある場合、手のこわばりが強くなるのは夕方であることに留意する。
|
B |
片麻痺によって歩行が不安定になる場合、麻痺側に立って歩行介助を行う。
|
C |
頚髄損傷で四肢麻痺がある場合、うつ熱になりやすいので、室温を調整する。
|
D |
筋萎縮性側索硬化症が進行した場合、体動困難が生じるので、褥瘡の予防のために体位変換を行う。
|
A B C D
問題 4.
身体機能の補完と福祉用具に関する次の記述のうち、適切なものの組み合わせを一つ選びなさい。
A |
ベッド柵は、ベッド上での起き上がりを容易にするためにも活用される。 |
B |
固定型四脚歩行器は、左右のフレームを交互に持ち上げて使用するものである。 |
C |
ハイ・ロー3モーターベッドには、高さ調節・背上げ・膝上げの機能がある。 |
D |
ロフストランド・クラッチは、握力や上腕の力が強い人に適している。 |
問題 5.
呼吸機能障害のある人に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに
×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
呼吸筋のストレッチ体操など、無理のない範囲内で体を動かしてもらう。 |
B |
いすから立ち上がるときには、息を止めるように指導する。 |
C |
痰の色が変化した場合、医師や看護師などの医療関係者に連絡する。 |
D |
酸素療法中の入浴では、カニューレは洗髪の邪魔になるので、はずしてから浴室に入ってもらう。 |
A B C D
問題 6.
消化管ストマのある人に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに
×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
介護従事者は、フランジ(台紙)を交換することができる。 |
B |
小腸ストマのある人が入浴直前に排便があった場合の入浴介助は、パウチを装着せずに行う。 |
C |
S状結腸ストマのある人の便は有形であるため、定時排便が得られやすい。 |
D |
適度な運動は、食欲を増し、排便にもよい効果をもたらす。 |
A B C D
問題 7.
視覚障害のある人の介護と福祉用具に関する次の記述のうち、適切なものに○、
適切でないものに×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
手引き歩行時の介護者は、視覚障害のある人の半歩前を歩く。 |
B |
求心性視野狭窄のある人の移動では、階段の段差が認識しにくいことに留意する。 |
C |
低視力の人の読書には、拡大読書器の活用が有効である。 |
D |
白杖とT字杖を同時に使用する場合、T字杖は、二歩先の足元を検索・確認するためのものである。 |
A B C D
問題 8.
言語障害のある人のコミュニケーション援助に関する次の記述のうち、適切なものに○、
適切でないものに×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
運動性失語障害のある人には、「はい」「いいえ」で答えられる質問をする。 |
B |
運動性失語障害のある人には、手話を使うようにする。 |
C |
麻痺性構音障害のある人には、五十音表の使用も可能であることに留意する。 |
D |
麻痺性構音障害のある人には、ゆっくりと文節を区切って話すように促す。 |
A B C D
問題 9.
聴覚障害のある人のコミュニケーション援助に関する次の記述のうち、適切なものに○、
適切でないものに×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
筆談は、言語獲得後の失聴の場合に、有効なコミュニケーションの手段である。 |
B |
読話では、同口型異義語に注意する。 |
C |
空書では、相手との距離を通常1〜1.5mくらいにし、楷書でゆっくり、はっきり書く。 |
D |
手話を獲得した人は指文字も獲得しているので、積極的に使う。 |
A B C D
問題 10.
認知症の人に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに×をつけた
場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
認知症はかなり進行しても、感情は保たれる。
|
B |
徘徊の場合には、その行動の背景を理解するように努める。
|
C |
失敗行動があったときは、厳しく注意する。
|
D |
見当識障害が見られる場合、現実認識を深めることを目的とする方法として、現実見当識訓練(reality orientation:RO)がある。
|
A B C D
問題 11.
精神障害のある人の介護に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないもの
に×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
抗精神病薬の服用は、唾液の分泌を増加させることに留意する。 |
B |
心身の疲労が再発の誘因となる場合、休みを取るなどして仕事に従事する時間を短くするよう勧める。 |
C |
家事などは、本人ができる状態であれば一緒に行い、次第に一人でできるように支援する。 |
D |
薬物療法や精神療法とともに生活療法を行う。 |
A B C D
在宅の認知症高齢者に関する次の事例を読んで、問題12から問題14までについて答えなさい。
[事 例]
Jさん(83歳、要介護2)は、妻(78歳)と二人暮らしである。Jさんは退職後、写真撮影を
趣味としていた。以前から血圧が高く、3年前より物忘れが多くなった。半年くらい前から
一日中何もしないで過ごすようになっている。
食事や更衣などの動作はゆっくりであるが、促せば何とか自分でできる。最近、入浴を
嫌がるようになる一方、時には浴槽から出ようとしなくなることがある。尿意・便意を
訴えることができない。失禁があり、終日おむつを使用している。
妻は、介護の手助けをしてくれる人が近くにいないため、疲れ果ててしまっている。
現在、週2回の訪問介護を利用している。
問題 12.
Jさんのアセスメントに関する次の記述のうち、適切なものの組み合わせを一つ選びなさい。
A |
心身の廃用性機能低下が進む可能性がある。 |
B |
食事の動作がゆっくりなのは、食欲がないためである。 |
C |
動作を促さないと自分で行わないのは、妻が世話をしすぎているためである。 |
D |
趣味の写真撮影を再開することで、生活の活性化につながる可能性がある。 |
問題 13.
Jさんの入浴介助に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに
×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
入浴を嫌がる場合は、叱責してでも入浴を促す。 |
B |
浴槽から出ようとしない場合は、長湯になっても浴槽を出るまで待つ。 |
C |
洗い残しのある場合は、洗身介助をする。 |
D |
入浴後の着衣は、介護者が全介助で行う。 |
A B C D
問題 14.
次のサービスのうち、Jさんが在宅生活継続のために当面利用するものとして、
最も適切なものを一つ選びなさい。
次の事例を読んで、問題15から問題17までについて答えなさい。
[事 例]
Kさん(78歳、要介護2)は、糖尿病で20年前からインスリン療法を行っている。
約6か月前に右下肢が壊死し、大腿部切断により義足装着となった。妻と自宅で
生活していたが、世話をしていた妻が心筋梗塞で入院したため、介護老人保健
施設(以下「施設」という)に1か月前に入所した。
食事、更衣、整容は自立しているが、起立、移乗、排泄、入浴は要介助、義足歩行
は5m程度ならば四脚杖と介助にて可能だが、主に車いすを利用している。
インスリン注射は朝・昼・夕食前に自分で行っている。
入所後食事量が減っており夕食前になると、時々あくび、いらいらや発汗が
見られるが、夕食後にはおさまる。また、視力低下や易疲労感に加え、切断した
右足のしびれ感を介護従事者に頻回に訴える。
施設の行事やグループ活動には参加せず、部屋に閉じこもって、入院している
妻のことを話して涙ぐむことが多くなった。
問題 15.
Kさんの身体状況のアセスメントに関する次の記述のうち、適切なものに○、
適切でないものに×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ
選びなさい。
A |
左足部や断端部に傷ができる可能性がある。 |
B |
夕食前のあくび、いらいらや発汗は、閉じこもりによるストレスから生じている。 |
C |
右足のしびれ感は、幻肢によるものである。 |
D |
視力低下は、糖尿病による合併症の可能性が考えられる。 |
A B C D
問題 16.
Kさんの介護に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに×を
つけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
毎食の食事摂取量に十分注意する。 |
B |
歩行するときには、右手に四脚杖を持ってもらう。 |
C |
臥床するときには、義足をはずしてもらう。 |
D |
端座位から車いすへ移乗するときには、車いすはKさんの左側に置く。 |
A B C D
問題 17.
閉じこもりがちのKさんへの支援に関する次の記述のうち、適切なものに○、
適切でないものに×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ
選びなさい。
A |
食事時以外はベッド上で静養するように勧める。 |
B |
義足歩行の訓練の回数を増やす。 |
C |
散歩や外出を促して気分転換を図る。 |
D |
妻との面会ができるように準備する。 |
A B C D
精神障害のある高齢者の介護に関する次の事例を読んで、問題18から問題20までに
ついて答えなさい。
[事 例]
Nさん(78歳、要介護3)は、10年前よりうつ病で精神科病院に入退院を繰り返して
いた。1年ほど前に退院してからは、自宅で妻と二人暮らしであったが、大腿骨頚部
骨折による歩行困難のため、半年前から介護老人保健施設に入所している。
精神科へも通院し抗精神病薬が処方されているが、自ら薬を飲もうとしない。
最近では食事もベッドで摂ることが多くなってきた。食欲不振があり、また便秘がち
である。夜間は寝つきが悪く、睡眠不足が続いている。
しばしばナースコールを押し、「妻が面会に来てくれない」、「歩けなくなってしまった」、
「生きていても仕方がない」などと訴える。妻は月1回、面会に訪れている。
問題 18.
Nさんの介護に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに×を
つけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
精神症状には日内変動があり、それを考慮したかかわりが大切である。
|
B |
朝から頑張って積極的に行動するよう励ます。
|
C |
調理法を工夫して、食事量や水分摂取量を増やすようにする。
|
D |
「生きていても仕方がない」と言わなくなったときには、自殺の危険が遠のいたと考えてよい。
|
A B C D
問題 19.
Nさんの夜間の対応に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないもの
に×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
「歩けるようになるまで頑張りましょう」と励ます。 |
B |
Nさんのお話をよく聞いて、不安等の軽減を図る。 |
C |
夜間不眠の状況を看護師に報告し、服薬等について相談する。 |
D |
日中に睡眠の必要性も検討する。 |
A B C D
問題 20.
Nさんの介護における連帯等に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切で
ないものに×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
向精神病薬を中断しないように、看護師と連携して飲んだことを確認する。 |
B |
食欲不振や便秘の対応について、精神科医を含め医療関係者の助言を得る。 |
C |
別離の不安をこれ以上強くしないため、妻に面会を控えるよう助言する。 |
D |
ケース検討会を開き、散歩を勧めることの是非について相談する。 |
A B C D
お疲れ様でした。「採点」ボタンを押して採点してください。