問題 1.
高齢者住居の手すりに関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに
×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
車いすを利用している場合、トイレ内の横手すりはアームレストの高さに設置する。 |
B |
階段の手すりは、階段の手前30cm以上の余裕をみて取り付ける。 |
C |
手すりの太さは、軽く握って親指と中指の先が触れる程度がよい。 |
D |
手すりの先端部は、湾曲していないものがよい。 |
A B C D
問題 2.
右片麻痺のある利用者を仰臥位から端座位にする介助の方法に関する次の記述の
うち、適切なものの組み合わせを一つ選びなさい。
A |
介助者は、臥床している利用者の右側に両足を付けて立つ。 |
B |
介助者は、利用者の右手を利用者の胸部又は腹部に乗せる。 |
C |
介助者は、利用者の頚部と大腿部を抱え、殿部を支点に回転させて起こす。 |
D |
介助者は、利用者の両足底が床面から10cm程度離れているような端座位にする。 |
問題 3.
食事前の誤嚥予防の介助に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないもの
に×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
覚醒していることを確認する。 |
B |
口唇、舌、頬の運動を行う。 |
C |
頚部を後屈した姿勢に保つ。 |
D |
とろみをつけたり、ソフト食を用いる |
A B C D
問題 4.
食事介助に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに×をつけた場合、
その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
刻み食が必要な場合でも、刻む前の食べ物の状態を見てもらう。 |
B |
食事の前後には、義歯の有無を確認する。 |
C |
片麻痺のある人には、口の麻痺側にスプーンを入れる。 |
D |
一口ごとに、口の中に食べ物が残っていないか確認する。 |
A B C D
問題 5.
排泄のための用具に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに×をつけた
場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
男性用尿器を使用する際は、側臥位よりも仰臥位の方が排尿しやすい。
|
B |
差し込み便器は、適温に温めてから使用する。
|
C |
股関節や膝の曲がりにくい利用者は、便座を高くすることで動作が楽になることがある。
|
D |
ポータブルトイレは、蹴こみ(足を後ろに引くことができるスペース)のあるものが立ち上がりやすい。
|
A B C D
問題 6.
排泄に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに×をつけた場合、
その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
朝食後のトイレ誘導は、よい排泄習慣につながる。 |
B |
便秘予防の献立には、消化のよい食材を用いる。 |
C |
下痢の場合は、水分の摂取を控える。 |
D |
おむつ交換は、利用者の羞恥心に配慮し、手早く介助する。 |
A B C D
問題 7.
不眠の訴えへの介助に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに
×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
身体面、環境面などのアセスメントを行う。 |
B |
就寝前の足浴を計画する。 |
C |
就寝直前は、空腹にするように勧める。 |
D |
利用者独自の入眠への習慣を尊重する。 |
A B C D
問題 8.
次の衣類のうち、片麻痺で座位姿勢を保つことができる人が自分で着用するものとして、
適切なものに○、適切でないものに×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを
一つ選びなさい。
A |
膝掛け |
B |
かぶり式の上衣 |
C |
前開きマジックテープ式上衣 |
D |
ウェストひもしぼり型のズボン |
A B C D
問題 9.
入浴に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに×をつけた場合、その
組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
ぬるめの湯(37〜39℃)に長く入ると、血圧が高くなる。 |
B |
湯に入ると、浮力のため身体が軽くなり、体位が不安定になる。 |
C |
湯に肩まで入ると、水圧のため心臓への負荷が増す。 |
D |
食後すぐの入浴は、消化によくない。 |
A B C D
問題 10.
緊急・事故時の介護従事者の対応に関する次の記述のうち、適切なものの組み合わせを
一つ選びなさい。
A |
衣服の上から熱湯を浴びたので、急いで脱がして冷やしながら病院に行った。 |
B |
創傷の傷口を洗い、消毒薬をつけてから病院に行った。 |
C |
手をついて転んだ後、手首が腫れてきたので、副え木を当てて固定しながら病院に行った。 |
D |
誤嚥による気道内異物を除去するため、ハイムリック法を行った。 |
問題 11.
爪及びそのケアに関する次の記述のうち、適切でないものを一つ選びなさい。
施設介護に関する次の事例を読んで、問題12から問題14までについて答えなさい。
[事 例]
Gさん(96歳、女性、要介護4)は、指定介護老人福祉施設(以下「施設」という)に入所
している。身内は長女(74歳)のみである。入所時、脳梗塞による左片麻痺が見られた。
車いすでの移動は可能であった。本人は、「これ以上娘の負担になりたくない。最後
までここでお世話になりたい」という言葉を口にしていた。長女からは施設での看取り
の希望が出された。居室は二人部屋で、同室者とは同郷ということで親しくしていた。
2か月前にインフルエンザのため高熱を出して以来、個室に移った。ベッドから離床する
ことが困難となり、入浴・食事・排泄ともに全介助の状態となった。
次第に体力が低下し、主治医からは「高齢であり、心不全もありますので、今後体調の
急変に気をつけてください」との注意があった。Gさんは、ここ数日間、下肢にむくみが
見られ、痰が増え、食欲も低下してきている。おむつの交換時、殿部に発赤を発見した。
問題 12.
Gさんの介護計画に関する次の記述のうち、適切なものの組み合わせを一つ選び
なさい。
A |
座位で息苦しさを訴えた場合には、体位をすぐに仰臥位とする。 |
B |
飲水量を定期的に観察・記録する。 |
C |
食欲低下があるので、塩分の多い食事にする。 |
D |
定期的に体位変換をする。 |
問題 13.
介護職員の今後の対応に関する次の記述のうち、適切なものの組み合わせを
一つ選びなさい。
A |
元の同室者の訪問を希望するかどうかをGさんに尋ねる。 |
B |
元の居室への移動を介護職員独自の判断で行う。 |
C |
看護師とのカンファレンスを適宜行い、連携を強化する。 |
D |
長女の心理的負担を考慮し、Gさんの現状を伝えない。 |
問題 14.
施設での看取りに関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに
×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
Gさんと長女に、施設での看取りについての考え方や方針を説明する。 |
B |
意向確認書をGさんと長女に説明し、内容確認をした後に署名してもらう。 |
C |
Gさんと長女の意向を取り入れたケアプランを作成する。 |
D |
終末期にあるので、施設としては精神的ケアを行わないことを長女に告げる。 |
A B C D
訪問介護に関する以下の事例を読んで、問題15から問題17までについて答えなさい。
[事 例]
Hさん(85歳、女性)は、若いころは読書好きであった。60歳ごろから高血圧があり、
近所の診療所に通院していた。
半年前、風邪をこじらせ1か月ほど入院したが、退院後はほとんど寝たきりの生活と
なり、一日中寝巻きのままで過ごしている。また、尿と便の失禁があり、おむつを使用
している。自宅内の移動介助では、車いすを使っている。
最近、認知症の症状が出現し、家族との意思の疎通が困難になってきている。
長女夫婦と3人暮らしであり、長女の夫は定年退職後もパート勤務を続けている。
長女は、近頃、体調が悪く、午前中は部屋から出ることはほとんどない。長女の夫が
Hさんの今後のことを考えて介護保険を申請し、要介護3と認定された。
Hさんが現在利用しているサービスは、週5回の訪問介護(服薬介助、おむつ交換、
その他日常生活支援など)、週1回の訪問看護と訪問入浴である。
問題 15.
Hさんの介護に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに×を
つけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
好みの普段着が選べるように言葉かけをして、着替えの介助をする。 |
B |
洗面所まで移動介助し、歯磨きや洗面を介助する。 |
C |
食事はベッドに運び、寝たままの状態で食事介助する。 |
D |
降圧剤の服用後、口腔内に薬が残っていないかを確認する。 |
A B C D
問題 16.
Hさんの排泄の介助に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないもの
に×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
Hさんの排泄習慣を把握するために、排便・排尿の状況を2日間観察して記録する。 |
B |
おむつをはずす可能性をさぐるため、朝食後にポータブルトイレで排泄を試みる。 |
C |
おむつ交換時に行う陰部清拭は、肛門部に向かって拭き、拭き戻しはしない。 |
D |
長女の体調も考慮し、訪問介護の夜間利用の必要性を検討する。 |
A B C D
問題 17.
家庭内で生活の活性化を図るために、家族に助言する内容に関する次の記述の
うち、適切なものに○、適切でないものに×をつけた場合、その組み合わせとして
正しいものを一つ選びなさい。
A |
Hさんが好きだった本の中から1冊を選び音読し、反応を確かめる。 |
B |
好みの献立を話題にし、一緒に食材リストを作成する。 |
C |
長女夫婦と一緒に写っている写真を用いて、話題を見つける。 |
D |
手の届くところに電話機を置き、昼間の留守番役をHさんに求める。 |
A B C D
認知症のある入所者の介護に関する次の事例を読んで、問題18から問題20までに
ついて答えなさい。
[事 例]
Yさん(78歳、女性、要介護3)は半年ほど前に指定介護老人福祉施設に入所した。
歩行は自立している。認知症があり、自分の名前や生年月日が正しく答えられず、
年齢は40歳という。食事は、はじめはスプーンを持って摂取するが、途中から手で
つかんで食べる。摂取量にはむらがあり、飲水量も少ない。自歯は無い。
尿失禁があるのでリハビリパンツを使用し、職員がトイレに誘導している。頻尿は
ない。リハビリパンツには褐色の濃縮尿が見られる。排泄介助時に衣服を押さえ、
脱ぐことに抵抗が見られる。トイレや居室が分からなくなることがある。
ただ一人の家族である長女が一日おきに来て散歩に連れて行くが、Yさんは長女
に対して「顔を見たことがあるようだけど、どなたかしら」ということもある。
散歩中にデイルームで行われているレクリエーションを二人で見ていることもある。
問題 18.
Yさんの食事介助に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに
×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
1回の食事摂取量だけでなく、一日のトータルバランスに配慮する。 |
B |
食事摂取量にむらがあることの原因を探る。 |
C |
口腔ケアは希望があれば行う。 |
D |
一日の水分摂取量を把握する。 |
A B C D
問題 19.
Yさんの排泄介助に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに
×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
安心できる言葉かけと態度で誘導し、トイレでの排泄を継続する。 |
B |
膀胱炎などの尿路感染をひき起こす可能性があるので、注意深く観察する。 |
C |
尿失禁について、医療職と連携して排泄行動を再アセスメントする。 |
D |
排泄時に抵抗するのは、「尿は出ない」と訴えていると判断する。 |
A B C D
問題 20.
長女への支援に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに×を
つけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A |
Yさんの入所前の生活の様子と介護状況を詳しく聞く。 |
B |
長女を認識できなくなっていることに対し、「あきらめましょう」と諭す。 |
C |
施設サービスに対する感想や要望などについて聞く機会を設ける。 |
D |
Yさんと一緒に、レクリエーションに参加するよう勧める。 |
A B C D
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