介護福祉士 第20回 精神保健 解説
[問題1] 解答3
A | 正しい。 せん妄とは意識障害の一種で、軽い意識混濁、錯覚、幻覚、妄想や興奮を伴う状態を言います。 幻覚があっても言葉やむやみに否定したり、叱ったりしてはいけません。 |
B | 暗くしてはますますパニックに陥ります。 「部屋を明るくする」「温かい飲み物を与える」「背中や手を触って落ち着かせる」などして対処することが必要です。 |
C | 正しい。 |
D | せん妄は夜中によく起こります。 昼寝をたくさんすると夜中の活動が活発になってしまうので、せん妄の予防対策として昼寝を勧めることは誤りです。 |
[問題2] 解答5
A | 統合失調症の平均的な発症年齢は、男性で18歳、女性で25歳です。 小児期、青年期初期、高齢期に発することはあまりありません。 |
B | 症状が消失しても抗精神病薬を服用しないと、70〜80%が、診断時から1年以内に統合失調症の症状を再発します。 継続的に薬を服用すると、再発率は20〜30%程度に下がり、症状は大幅に少なくなるので継続服用しなければなりません。 |
C | 正しい。 この病気は、家族の理解と協力が大切な病気です。 このような理解やサポートによって回復や予後にいい影響を与えます。 |
D | 正しい。 家族の理解やサポートがあればいい影響を与えることができるし、家族の理解が良くなければ悪い影響が出てしまうということです。 |
[問題3] 解答2
1 | 正しい。 |
2 | 離人症とは、神経症の一種であり、症状としては「自分が自分でない」「自分が存在しているという感じがない」「自分の考え、行動しているという感じがない」「体が自分の体でないようだ」
「見るもの聞くものすべて現実感が無くピンとこない」などの症状があります。 |
3 | 正しい。 |
4 | 正しい。 |
5 | 正しい。 |
<参 考>
認知症の症状をまとめると次のようになります
1.知的能力の低下
健忘(物忘れがひどくなること)
見当識障害(日時、場所、人がわからなくなる)
思考障害(考える能力が低下する)
認知障害(物事を見分ける能力の低下)
作話(記憶の抜け落ちた部分を辻褄合わせのために話を作ること)
2.心の症状
夜間せん妄(夜になると興奮し言動がおかしくなる)
不眠、幻覚(ないものが見える)、妄想(ありえないことを固く信じる)、抑うつ(気分が落ち込む)
[問題4] 解答3
A | 正しい。 任意入院患者は、病院の管理者との契約による入院です。 この方法によって入院された場合、ご本人が退院の請求をされれば、基本的にいつでも退院が可能です。 但し、指定医が医療、保護の必要があると判断した場合には、72時間に限って退院制限がなされる場合もあります。 |
B | 原則、症状に関係なく信書の発受の制限ができません。 ただし、刃物や薬物が同封されていたらもちろん駄目です。 |
C | 正しい。 退院請求できるということを本人に書面で知らせますが、退院が請求された場合には、各都道府県に設置されている「精神医療審査会」の委員が、本人や担当医に面会して審査することになります。 |
D | 正しい。 条件が整えば退院可能な者は,全国で7.6万人(65歳未満5.4万人、65歳以上 2.2万人)となっています。 |