1)ドライアイとは
目の表面(角膜や結膜)は、涙腺から分泌される涙(涙液)によって、常にぬれた状態に保たれています。
しかし、何らかの原因で涙の分泌量が少なくなったり、涙の質が低下して、目が異常に乾燥した状態になることをドライアイといいます。
目の表面が乾燥することで、物がかすんで見える、目が疲れやすい、まぶしい、異物感や充血などの症状が表れますが、きちんと眼科で診断を受けることが大切です。
2)要因
日常生活でドライアイになりやすい要因として、次のようなものが挙げられます。
要因 | 理由 |
---|---|
加齢・性別 | 加齢と共に分泌される涙は少なくなり、蒸発しやすくなります。また、男性よりも女性の方がドライアイになりやすいようです。 |
コンタクトレンズ | 涙がコンタクトレンズに吸い取られたり、蒸発しやすくなります。特にソフトレンズ使用者に多く見られます。 |
デジタル機器の使用 | パソコン、テレビ、スマホなどの画面を長時間集中して見ることで、まばたきの回数が減り、目の表面の涙が少なくなります。 |
乾燥した環境 | 冬の乾燥した季節や、エアコンなどで乾燥した部屋にいることで症状が悪化します。 |
病気や内服薬 | シェーグレン症候群という病気では、強いドライアイを生じることがあります。また、血圧を下げる薬などの中にも、涙の質を低下させる成分が含まれている場合があります。 |
3)治療
ドライアイの治療には、人工涙液やヒアルロン酸を主成分とする点眼薬を用います。
点眼液で効果が得られない場合は、涙の排出口である涙点を閉じて流出を抑え、涙を目の表面に十分にためる涙点閉鎖(涙点プラグ)という治療を行います。
4)ドライアイの対策
◆デジタル機器使用時は、こまめに目の休憩を取りましょう。
◆ドライアイ専用メガネの着用や意識的なまばたきで、目のうるおいを保ちましょう。
◆乾燥しやすい空間では、エアコンの設定を変えたり、加湿を行いましょう。
◆コンタクトレンズは正しく使用し、症状が悪化している時は装着を制限しましょう。